2026年現在、プロ野球界において独自の存在感を放ち続けるベテラン右腕・岩嵜翔選手。福岡ソフトバンクホークスの黄金期を支え、中日ドラゴンズへの電撃的な人的補償移籍、そして度重なる大怪我とトミー・ジョン手術という幾多の試練を乗り越えて、現在はオリックス・バファローズでプレーしています。
本記事では、ソフトバンク時代の実績から中日への移籍の背景、長期リハビリを経て掴み取った執念の復活劇、そして2026年現在の最新動向や年俸推移までを解説します。
福岡ソフトバンクホークス時代:黄金期を支えた鉄腕の足跡

千葉県船橋市の市立船橋高校から、2007年の高校生ドラフト1巡目で福岡ソフトバンクホークスに入団した岩嵜翔選手。プロ入り当初は先発として経験を積み、長いイニングを投げ抜くスタミナと高いポテンシャルを示しました。しかし、真価を発揮したのはリリーフへの本格転向後です。
特に圧巻だったのが2016年、2017年シーズンのパフォーマンスです。手痛い連投や厳しい局面をもろともしないタフネスを発揮し、2017年にはチームのブルペン陣を牽引して最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。ホークスの圧倒的な投手王国を象徴する「勝利の方程式」の一角として、数々のリーグ優勝や日本一に大きく貢献しました。
激震の人的補償移籍:中日ドラゴンズへの加入と背番号「16」
長年親しんだホークスを離れる転機となったのが、2021年オフに訪れました。フリーエージェント(FA)権を行使して中日ドラゴンズへ移籍した又吉克樹選手の人的補償として、中日への移籍が発表されたのです。
奇しくも高校生ドラフト当時、競合の末に交渉権を獲得できずに入団を逃した中日ドラゴンズへ、時を経て加入するというドラマチックな巡り合わせとなりました。背番号は、前年まで又吉選手が背負っていた「16」を継承。新天地での新たなリリーフエースとしての期待が大きなものとなりました。
度重なる試練:トミー・ジョン手術と育成からの這い上がり
しかし、新天地でのスタートはあまりにも過酷なものでした。移籍後初登板となった2022年3月26日の読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)で、先頭打者への投球後に右肘の違和感を訴え緊急降板。「右前腕屈筋損傷」と診断され、同年9月には右肘内側側副靱帯再建術(トミー・ジョン手術)などの大手術を受けることになりました。
球団は治療に専念させるため、同年10月に育成選手契約を前提とした戦力外通告を行い、岩嵜選手は背番号「203」の育成選手としてリハビリ生活のスタートを切りました。一軍の舞台から遠ざかる長いリハビリ期間でしたが、ベテランとしての強い責任感と不屈の闘志で懸命なリハビリを完遂。2024年2月の二軍練習試合で実戦復帰を果たし、最速152km/hを計測するなど復活への確かな手応えを掴みました。同年6月には支配下登録へ復帰し、同月5日の古巣・ソフトバンク戦で802日ぶりとなる一軍マウンドに立ちました。同年8月には当時の球団日本人最速タイ記録となる158km/hをマークするなど、凄まじい球威を取り戻しました。
岩嵜翔選手の年度別主要成績・年俸推移データ
プロ入りから現在に至るまでのキャリアを、公式記録および年俸推移のデータから振り返ります。怪我を乗り越えて一軍の舞台に戻り続ける軌跡が数字にも表れています。
| 年度 | 所属チーム | 登板 | 勝利 | 敗戦 | H/S | 防御率 | 推定年俸 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017年 | 福岡ソフトバンク | 72 | 6 | 3 | H53/S2 | 1.99 | 6,200万円 |
| 2021年 | 福岡ソフトバンク | 48 | 2 | 5 | H14/S6 | 4.17 | 6,800万円 |
| 2022年 | 中日ドラゴンズ | 1 | 0 | 0 | H0/S0 | 99.00 | 6,800万円 |
| 2024年 | 中日ドラゴンズ | 21 | 0 | 0 | H1/S0 | 5.85 | 2,800万円 |
| 2025年 | オリックス / 中日 | 4 | 5 | 1 | H16/S0 | 2.12 | 2,800万円 |
| 2026年 | オリックス・バファローズ | - | - | - | - | - | 6,500万円 |
オリックス・バファローズでの現在と今後の展望
中日でのプレーを経て、現在はオリックス・バファローズの一員としてチームを支えている岩嵜翔選手。度重なる大怪我や育成落ちを経験しながらも、第一線に戻り続けるその姿勢は、若手投手陣にとってもかけがえのないお手本となっています。
2026年シーズンもベテランならではの経験値と、衰えを知らない剛速球を武器にブルペン陣の厚みを加える存在として期待されています。かつて鷹の守護神候補、そして中日での不屈のリハビリを経てたどり着いた関西の地で、勝利のために腕を振り続ける姿から今後も目が離せません。
【岩嵜翔】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:岩嵜翔選手の現在の所属チームはどこですか?
A1:2026年現在はオリックス・バファローズに所属しています。
Q2:中日ドラゴンズへ移籍したきっかけは何ですか?
A2:2021年オフにフリーエージェント(FA)で中日へ移籍した又吉克樹選手の人的補償として、中日ドラゴンズへ移籍しました。
Q3:大きな怪我の経験はありますか?
A3:中日移籍初年度の2022年3月に右肘を負傷し、同年9月に右肘内側側副靱帯再建術(トミー・ジョン手術)等を受けました。育成契約を経て、一軍のマウンドへ見事に復活を果たしています。
ソフトバンクでの栄光とタイトル獲得、そして中日への人的補償移籍とトミー・ジョン手術という野球人生最大の暗闇。それらすべてを自らの努力と不屈の精神で跳ね返し、オリックス・バファローズで現役を続ける岩嵜翔選手の姿は、多くのプロ野球ファンの胸を打ちます。結果を出し続けるベテランのいぶし銀のピッチングと、マウンドでの闘志あふれる姿に、今後も熱いエールが送られています。
Sources:
1. 中日・岩嵜翔、トミー・ジョン手術から復活へ 2年ぶりの実戦で1回 —
2. 衝撃の“他球団入り”に…FA人的補償で移籍した大物選手6人(2 —
3. 岩嵜翔 - Wikipedia —
4. 岩嵜 翔 年俸・年収データ - プロ野球選手年俸ランキング —
5. 強力・中日リリーフ陣に頼れる男が帰還 岩嵜翔のキャリアが再び —