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大相撲準優勝の賞金はいくら?三賞や表彰制度・経済の仕組みを徹底解説

篠原 拓也 篠原 拓也 • 更新: • 公開: • 読了約 10 分
目次

大相撲の本場所において、連日繰り広げられる熱戦の行方と同じくらいファンの関心を集めるのが、力士たちが手にする「賞金や報酬」の仕組みです。他のスポーツ競技や公営競技であれば、優勝に次ぐ好成績を残した選手には高額な準優勝賞金や副賞が授与されるのが一般的ですが、伝統ある大相撲の土俵においては、少し意外な金銭的・制度的なルールが存在しています。

本稿では、大相撲の準優勝における賞金の有無や、殊勲賞・敢闘賞・技能賞といった「三賞」の具体的な金額、さらに本場所の表彰制度や懸賞金の仕組みまで、角界の経済的背景を多角的に解説します。

大相撲の準優勝に賞金や副賞はあるのか?知られざる事実

大相撲準優勝賞金

他のスポーツやトーナメント戦において、「準優勝」は栄誉ある結果であり、それに伴う多額の賞金が用意されていることが少なくありません。しかし、大相撲の本場所制度において、幕内準優勝(優勝決定戦で敗れた場合や、優勝同点で惜しくも優勝を逃した場合を含む)に対する公式な賞金や副賞は、原則として存在しないとされています。

日本相撲協会の規定する本場所の表彰において、明確に賞金が授与されるのは「各段優勝(幕内優勝は1,000万円)」および優れた取組や成績を残した力士への「三賞」などに限られています。したがって、千秋楽まで優勝争いを盛り上げ、13勝2敗や12勝3敗といった素晴らしい成績で「準優勝」相当の成績を残したとしても、準優勝という名目そのものでまとまった現金賞金が直接手渡されるわけではないのが現実です。

ただし、こうした成績は力士の「持ち給金(昇給・幕内での地位)」や将来的な番付編成、さらには所属する相撲部屋や後援会からの評価、ボーナス的な手当に大きく影響するため、金銭的な価値に換算できない名誉とキャリアの躍進につながる重要なステップとなります。

三賞(殊勲賞・敢闘賞・技能賞)の賞金と選考の仕組み

準優勝というタイトル自体には賞金が出ないものの、優勝争いに絡んだり、千秋楽まで観客を魅了する優れた相撲をとったりした力士には、日本相撲協会から「三賞」が授与されます。この三賞こそが、優勝に次ぐ活躍をした力士を金銭面・名誉面で讃える重要な表彰制度となっています。

三賞は以下の3種類で構成されており、それぞれの賞金はいずれも同額に設定されています。

  • 殊勲賞(しゅくんしょう):横綱や大関などの強敵を破った気迫あふれる取組や、優勝争いに大きな影響を与えた力士に贈られます。
  • かんとうしょう(敢闘賞):千秋楽まで闘志を切らさず、優れた成績や最後まで優勝を争ったひたむきな姿勢に対して贈られます。準優勝の成績を収めた力士が受賞するケースも多く見られます。
  • ぎのうしょう(技能賞):卓越した相撲の技や、変化にとんだ巧みな戦術を発揮して土俵をわかせた力士に贈られます。

現在の三賞の賞金額は、1賞につき一律200万円となっています。もし1人の力士が複数の賞を同時に受賞(ダブル受賞なら400万円、トリプル受賞なら600万円)した場合は、それぞれの賞金が合算して支給される仕組みです。これにより、優勝を逃した準優勝の力士であっても、敢闘賞などを同時受賞することで大きな報奨金を手にするチャンスが生まれます。

大相撲の本場所表彰制度と各段賞金の全体像

大相撲の本場所における経済的インセンティブを体系的に理解するため、日本相撲協会が公式に設けている各段の優勝賞金および主な表彰制度を以下の表に整理しました。

表彰・賞の名称 対象・条件 支給される賞金の金額・内容
幕内優勝賞金 幕内最高成績を収めた力士(1名、決定戦の場合は勝者) 1,000万円(+賜杯、副賞など)
三賞(殊勲賞・敢闘賞・技能賞) 審査委員会の投票により選出された活躍力士 各200万円(複数受賞時は合算)
十両優勝賞金 十両の部で最高成績を収めた力士 200万円
幕下優勝賞金 幕下の部で全勝または最高成績を収めた力士 50万円
三段目・序二段・序ノ口優勝 各段の最高成績を収めた力士 30万円 / 20万円 / 10万円

このように、幕内優勝の1,000万円を最高峰とし、各段に応じた優勝賞金や、地位を押し上げる三賞の200万円が用意されているのが大相撲の表彰構造の全体像です。

懸賞金の仕組みと力士の収入を支える経済基盤

本場所の賞金や三賞に加えて、力士のモチベーションと収入を大きく左右するのが「懸賞金」の存在です。テレビ中継などで、取組前にたくさんの「懸賞旗」が土俵を回る光景おなじみですが、この仕組みも大相撲の経済を語る上で欠かせません。

企業や団体が特定の取組に対してスポンサーとして申し込む懸賞金は、1本あたり7万円(税込)と定められています。その内訳は、日本相撲協会の手数料(取組表掲載料や場内放送料など)が1万円差し引かれ、残りの6万円が勝ち力士の獲得分となります。

ただし、土俵上で勝ち名乗りを受けた力士がその場で受け取る現金袋の中身は1本あたり1万円であり、残りの5万円分(および納税充当金などの積み立て)は協会が一時預かりや積立金、税務処理を経て管理される仕組みになっています。これにより、人気力士や上位陣は、本場所ごとの勝利数に応じて莫大な懸賞金を手にするため、準優勝という結果以上に日々の取組の積み重ねがダイレクトに収入へ反映される構造になっています。

大相撲経済の構造から見る「準優勝」の本当の価値

「準優勝に賞金が出ない」という事実は一見するとシビアに映る可能性がありますが、大相撲の歴史やプロフェッショナルとしての報酬体系を踏まえると、そこには独自の合理性と美学が存在しています。

大相撲はトーナメント方式ではなく15日間を戦い抜く「リーグ戦(総当たりに近い番付制)」形式をとっており、優勝者1名に栄誉と最大の賞金を集中させることで、千秋楽まで優勝争いを白熱させるエンターテインメント性を保っています。その一方で、惜しくも優勝を逃した力士であっても、内容が伴っていれば「三賞」や「懸賞金」、さらには翌場所の番付アップによる「月給(基本報酬)の増額」という形でしっかりと報われるセーフティネットとインセンティブが機能しています。

つまり、単発の「準優勝賞金」という名目こそないものの、そこに至るまでの連勝街道や好取組の数々は、力士の評価と生活を長期的に支える大きな財産となっているのです。

【大相撲準優勝賞金】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:幕内準優勝に賞金が本当に1円も出ないのはなぜですか?
A1:大相撲の本場所表彰規定において、公式な賞金はあくまで「各段優勝」と「三賞」を対象に設計されているためです。準優勝という順位に対する専用の賞金規定は存在しませんが、その活躍は三賞の受賞や将来の昇進、懸賞金の獲得に直結します。

Q2:優勝決定戦で敗れて優勝を逃した場合、賞金はどうなりますか?
A2:優勝同点や決定戦に進出したものの敗れて準優勝となった場合でも、優勝を逃した以上は優勝賞金(1,000万円)は支給されません。ただし、その激闘や千秋楽までの成績が評価されれば、敢闘賞などの三賞に選出されて200万円の賞金を手にするケースが多くあります。

Q3:三賞の受賞者は誰がどのように決めるのですか?
A3:三賞(殊勲賞・敢闘賞・技能賞)は、日本相撲協会の審判部に所属する親方衆(審判委員)の投票と厳正な協議によって、千秋楽の取組終了後に決定・発表されます。該当者がいない場合は「該当者なし」となることもあります。

大相撲の準優勝に関する賞金の仕組みを紐解くと、単なる順位別の賞金授与にとどまらず、15日間の取組内容や観客を沸かせたファクターを多角的に評価する「三賞制度」や「懸賞金制度」が深く絡み合っていることが分かります。

「準優勝に賞金が出ない」という点は一見意外に感じられるものの、その分だけ優勝の価値が圧倒的に高められ、毎場所のドラマを生み出す原動力となっています。今後の本場所を観戦する際は、勝敗の行方だけでなく、三賞の行方や懸賞金の動きにも注目することで、大相撲観戦の奥行きがさらに広がるはずです。

Sources:
1. 【大相撲】優勝すると何がもらえるの? 賞金はどれくらい ... - AppBank —
2. 大相撲についてです。優勝力士は2000万?準優勝力士は0円ですか? —
3. 大相撲の三賞は賞金はありますか - Yahoo!知恵袋 —
4. 各段優勝賞金と三賞の賞金 - 大相撲ヒストリア —
5. 大相撲の懸賞金の仕組み|1本いくら?旗が回る理由・本数の見方 —
6. 大相撲三賞の気になる賞金は?殊勲賞・敢闘賞・技能賞誰が —

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篠原 拓也

アイドルと音楽フェスを13年追跡。公演の公式発表・セットリスト・運営告知を突き合わせて執筆しています。

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